ばあちゃん。

sakaeyusuke2006-09-03

先月26日のエンジョイが終わった翌日、3泊4日ほどで故郷淡路島へ。

運転免許の更新が迫っていたからだ。

まぁ免許更新の手続きを終えたら、結婚した旧友の赤ん坊を見に行ったり、

死んだじいちゃんの墓参りに行ったり、妹と2人でカラオケ行ったりと、久々の田舎で

のんびり〜とした時間を過ごして参りました。


毎回実家に「ただいま〜」と着くなり、いつもいの一番に「おかえり!!!」

飛び出してくるのは、何ヶ月か前に喜寿のお祝いで東京に来て、ライセンスのライブに

招待したウチのばあちゃん。どうでもいい話だが、ウチのばあちゃんは喜寿を越えても

とってもパワフルだ。


まずとりあえず、僕に話しかける時に、ビルの本名「ゆうすけ」を絶対に呼ばない。

ばあちゃんの次男、親父の弟で僕のおじさんの名前「こうじ」と、必ず呼ぶ。


ばあちゃん「こうじ、牛乳飲むか!?」
    ビル「いや、俺ゆうすけ・・・」


高齢でごっちゃになっているんだろうが、お構いなし。たまに「さなえ」っていう明らかに

女性の名前で呼ばれる時はびっくりするが・・・。でもあくまでボケているワケではなく、

ばあちゃんにとっては伝わればいいだろうという感覚らしい。


そしてウチのばあちゃんは喜寿を越えても、元気にホンダのスーパーカブを乗りこなす。

自分が小さい時はよく2人乗りをしてもらってたけど、今となっては恐ろしい。

観光地として高速道路が整備され、車の数が増えてきた最近の淡路島でもお構いなし。

父いわく、淡路島で起こる渋滞の原因の70パーセントはウチのばあちゃんらしい。

渋滞の先頭でウチのばあちゃんのカブがノロノロと蛇行運転をしているのだ。

さらに一方通行なんかも関係なし。ある日母は車に乗っている時、高速の乗り口付近で

一通をカブで逆走してきたばあちゃんとすれ違って、白目をむいたらしい。


また、ウチのばあちゃんは僕の仕事を全く理解していない。

僕が帰る度に「いつテレビ出んのけ?」と必ず聞く。

ビル「作家っていうのは、裏方の仕事やねん」と何度も説明するが、

ばあちゃん「さっか・・・ボール蹴るんけ・・・」

と、謎の言葉を残して理解していないことのお茶を濁す


また、ウチのばあちゃんはトイレで絶対に鍵を閉めない。

ばあちゃんいわく、鍵が壊れて出て来れなくなるのが一番恐ろしいとのこと。

毎朝、父が出勤前に大便しようとトイレのドアを開けると、真っ赤な顔で

きばっているばあちゃんと遭遇し、ケンカになるのがウチの日課らしい。

妹がばあちゃんを連れてデパートに行った時は、デパートのトイレでも鍵を

閉めないで用をたしていたので、身内ながら悲鳴を上げたらしい。


その上ウチのばあちゃんは、プロピアの返品経験を持つ。

最近地毛が薄くなってきたからとこっそりお試しのプロピアを注文したばあちゃん。

しかしいざ届いて頭に乗せてみると、明らかに頭に大量のワカメの霊が乗かっているような

異形の人となり、その姿でニッコリ家族の前に現れたのはいいが、あえなく猛反発を合い、

返品したらしい。


さらにウチのばあちゃんは、よく分からないが本人が「気合いの入れどころ」と

思っているイベントには、とんでもない化粧をする。

顔面を雛人形のごとく真っ白にし、真っ赤なルージュをひくのだ。

その姿は紛れもなく、のりお師匠のオバQである。



最後に、ウチのばあちゃんは最高にカッコいい。淡路島という小さなフィールドで

自分の家族を生涯かけて一生懸命愛し、25年前に死んだじいちゃんの思い出を

昨日の事のように語る。自分の好きなことをやるために東京に行っている孫の身を

常に案じ、たまに帰ればいの一番に「おかえり!!!」と飛び出して来る。

いつまでも元気でいて欲しいものである。




※ちなみに写真のばあちゃんは僕のばあちゃんではないです。

ゴーマニズム宣言。

sakaeyusuke2006-07-29

ご無沙汰。

蒸し暑い日が続きますね。気象庁の発表によれば、関東地方は来週にも

梅雨明けだとか。早くカラッとしたこれぞ夏!が来て、海にでも行きたいものです。

さて、月イチのライセンスのENJOYは8月の26日。そしてトータルテンボス

サカイストの単独も秋の本番に向けて着々と準備中。

あと劇団THEフォービーズの第7回公演「Lovely☆佐渡衛門」

8月の4〜6日で中野ザ・ポケットってとこでやるそうです。

四駆郎さんの台本を盗み見したり、稽古場から漏れてくれる声を聞いていたら

今回も面白そう!とりあえず皆、行くべし。上記のライブ全て。



さて、得意の話題大回転。

皆さん小林よしのりって漫画家さんはご存知ですか?

1975年に「東大一直線」という漫画で週刊少年ジャンプでデビュー。その後数々の

話題作を描き、1986年にコロコロコミックで発表した「おぼっちゃまくん」が大ヒット。

「友だちんこ」とか「おはヨーグルト」なんかの茶魔語が流行ったんだけど、

みんな覚えてるかなぁ?

そして1992年に扶桑社の雑誌SPA!で社会風刺をテーマにした

ゴーマニズム宣言」を発表。

この作品が社会現象になり、現在も小学館のSAPIOで連載中である。



この「ゴーマニズム宣言」という漫画、読んだことはあるだろうか?

まぁ普通の漫画ではない。現実世界の歴史・事件等を筆者独自の視点で切り裂き、

その度に言論界で多大なる議論を巻き起こしてきた。

この漫画で取り上げたテーマをざっと列挙すると、まず「坂本弁護士一家失踪事件」を

基点とした一連のオウム真理教事件

まだオウムが世間で危険な宗教団体と認知される前から、この漫画では坂本弁護士一家の

犯人をオウム真理教と匂わせる言葉を記述。そのせいで小林よしのりがオウムに訴えられたり、

地下鉄サリン事件以降捕まったオウム実行犯の供述で、作者の暗殺計画が明るみに出たりで

まぁ大変。これだけでも、ハチクロやNANAなんかに心酔してる女の子なんかには

あんま興味が湧かない内容なんだろうなって容易に想像できる。


その後もHIV感染者に焦点を絞った薬害エイズ問題、中台の国のあり方に

一石を投じた台湾問題、そして本土と現地の温度差を指摘した沖縄問題

さらに9月に行われる自民党の総裁選でまた話題になるであろう靖国問題などなど、

新作が発表される度に各地で議論が巻き起こること間違いなしの問題作ばかりである。


そして極めつけは現在3巻まで刊行されており、60年前の大東和戦争の日本の正義を

主張して現代の皆が当たり前に思っているアメリカ(正義)、日本(悪)の

思考を逆転させた戦争論。いやぁ〜これ読んだ時は目からウロコが落ちたなぁ。


何かテンション上がって一気に書いちゃたけど、この漫画、好きな人は好きだけど

興味ない人はとことん興味ないだろう。大学時代は勝手に学生のバイブルって思ってたけど、

実際周りで読んでる人も少なかったし。

今の周りにはほとんど読んでる人はいないのではないだろうか?

先に戦争の下りで記したように、この漫画の内容は一般的に右翼的な思想が

強いように思われている。

だけど、全部が全部作者の考えを真っ向否定できる人はこの国にいない。

だって読んでるあなたは日本人だから。

この漫画の全体を通して一貫しているテーマは

「日本人たることに誇りを持ち、この国を作った者たちに敬意を払え」ってこと。

でもそれを主張すると、今の学生たちが使っている歴史の教科書に書かれていることとは

全部正反対の内容になっちゃうのだ。そのせいでウチの親父は学校の先生だし、

この漫画の主張には同調できないようだ。


でもまぁ何よりのこの「ゴーマニズム宣言」(※略してゴー宣という)の魅力は、

普段の生活では触れることのできない、深い知的な欲求を刺激してくれるということ

だろうか。たぶん読書の大半はそれだろう。読んでたら知的、みたいな。

それが漫画という点で敷居も低いし、何十万部も売れる一番の要因であろう。

内容が賛否両論なのは確実。でもおもろいよ。


寝苦しい熱帯夜に一度読んでみてはいかがでしょう?

以上、ビルのオススメコーナーでした。

東京ドーム。

久方ぶり。毎回こんな入りのような気がします。

暑くなってきましたね。もうすぐ夏本番!!海!山!川!サザン!!

そしてギャルの薄着!!!

と同時に、お笑いの世界では夏は単独ライブの季節でもあります。

ライセンスは月イチの「エンジョイ」が今月も15日にあり、

トータルテンボスも単独ライブ。サカイストも「悪ガキ」とトークライブ、

それに単独ライブ「晴伝説」が決定。詳しくはそれぞれの公式HPにて。



ところで先日6月30日、バイトの先輩に誘われて東京ドームで巨人×阪神戦を

見てきました。初めて行った東京ドーム、いやぁ〜でっけぇ!!

そりゃ何個分的な数え方で使われるわ!

それで座った席が、外野の巨人応援団のど真ん中。これでも私、出身は関西は兵庫の孤島・淡路島であり、

一般の関西人並みにちび〜っと阪神が好きだったりする。

でも座った席ではそんな素振りは微塵も出せない敵チームの巣。

よう分からんけど、阿部しんのすけ〜!!とだけ絶叫して参りました。

しかしこの日は、巨人の歴史上に残る10連敗を記録した日。周りの客の野次がすごいこと・・・

「気合い見せんかいコラ〜!!」

「遊びで野球やってんちゃうぞボケ〜!!」

てめぇら、人間じゃねぇ!!

!!!


まさか野球の応援で、そんな時代劇ばりのセリフが聞こえて来るとは思わなかった。

しかもそれ、悪者を追い詰めたかなり終盤のセリフじゃん!!

巨人の選手も負けたぐらいでまさか人間否体されていようとは思わないだろう。

まぁ口は悪いが気はやさしいのが江戸っ子の粋な部分なのか、どんなにコワモテのおっさんでも、

試合が終わるときちんと袋を持って客席のゴミを拾ってたのが印象的だった。


あと、ビールサーバーを背中に担いで客席を動き回ってる売り子の女の子がめっちゃ可愛かった!!

ありゃ大変なバイトだろうなぁ〜・・・重い荷物担いで階段を何度も上り下りし、光る汗を手でぬぐいながら

笑顔でビールを売るギャル売り子。渋谷系二ノ宮金次郎といったところか。


大半はそのギャルを見つめてる間に、いつの間にか試合は終わっていたのでした。

緑パンツのねえちゃん。

sakaeyusuke2006-05-21

よっ!久しぶり。さっそくここ最近の出来事を。



昨日、5月のライセンスのライブ、ENJOY!がありました。

見に来た人は分かると思うけど、いや〜お恥ずかしい。

出ちゃった。VTR中継だけど。

緊張したなぁ〜・・・。ずっと楽屋にいたから分からなかったけど、大丈夫だったのかな?

まぁスベってたとしても別にいいっす。ライセンス兄さんが面白がってくれてたのなら。



そして今日、下北沢にてフォービーズの第6回公演「マル特ホスピタル」を鑑賞。

B面さんと四駆郎さんの打ち合わせにこっそり聞き耳を立てていたけど、

まさかこんな感じに仕上がるとは・・・見た人にしか分からないけど、

何か、恐ろしくも切ないラストでしたね。個人的には、ピエロの人が次出てくるのが

楽しみなぐらいはまり役でした。ただ恒例のエンドロール、まぁ何もしてないのに

毎回私の名前を出してくれるのはありがたいんですが・・・ビル阪ゑって!!

「さかえ」って読めるけど!!「さかえ」って読めるけど!!

ってか、そっちの字をワードで探す方が大変やろ!!

ということで、次にB面さんに会った時には先輩後輩の垣根を越え、

彼をホスピタル送りにします。

次回は8月に中野ザ・ポケットってとこで、「Lovely・佐渡衛門」っていうやつを

やるそうです。お楽しみに。




さ、それではヒット数50000を越えるこの人気ブログ恒例の、話題の急展開。


高校の時のお話。

私が通っていた高校は淡路島の津名高校、って話は確か前にした気がします。

そして私は高校の時、陸上部に所属しておりました。

部活が終わるのは毎日夜の7時か〜8時。育ち盛りの当時は走り回るととにかく腹が減る。

家に帰ってからの夕食まで我慢できないので、それから友達と学校近くの

駄菓子屋に行ったり、お好み焼き屋に行ったりするのが常でした。


ひとしきり腹が膨れると、バス通学だった私はチャリ通の友達と別れ、一人バス停へ。

夜空にはお星様が輝き、田舎の人気のない街は閑散とする頃合い。

その時間になると部活の疲れと満たされた腹が眠気を誘い、バス停のベンチで

ウトウトするのが何よりも気持ちいい、そんな帰宅風景の日々を過ごしておりました。



ある日、例の如くすっかり暗くなったバス停のベンチでウトウトしていたら、

ベンチの後ろの植木の茂みからガサガサっという物音が。

ん?と一度振り向くも、「猫かな」と別に気にも止めず再びウトウトし始めた時、

私が座るベンチに、バタン!!と何者かが飛び乗る気配が。


「何だ!?」と横を振り向くと、そこにはヨレヨレの服を着た、年の功20前後の女性が!


女性は浅黒く、ショートの髪もボサボサ。そして何より、ミニスカートのワンピースで

思いっきりベンチの上で、私に向かってヤンキー座りしている!!もちろん、パンツ丸見え!

しかもイヤでも視線に入るそのパンツ、どこで買ったのか、鮮やか〜な、緑一色のパンツ!!


思春期の男の子なら鼻血ブーな興奮しそうなシチュエーションに思えるが、

その女性の空気が明らかにおかしい!

聞こえるか聞こえないか程度の声で何かボソボソッと言いながら、ニタ〜ッと

黄色い歯を見せて微笑み、私の目を見て視線を外さないのだ。

想像して欲しい。暗いバス停のベンチ一つに、ヤンキー座りの女性に

ボソボソ言いながら緑パンツで迫られる状況を。


怖くなった私はその場を必死で走って逃げた!


翌日の朝、学校で友達に会うなりその「緑パンツのねぇちゃん」の話をした。

すると友達から「とうとうおまえも見たか・・・」という意外な答えが。

どうやら最近、この学校近辺の同い年ぐらいの男子に限って、

その「緑パンツのねぇちゃん」の目撃談が多発しているらしい。

一体何の目的で!?ただの思春期の男子を狙った露出狂か?

様々な憶測がクラスの男子の間で飛び交うが、どれも想像の域を出ない。

そこでもう一度みんなでその「緑パンツのねぇちゃん」に会って、何者か

問いただそうという話でまとまった。そしてその日の夕方・・・


部活終わりの野球部・サッカー部・陸上部の有志が集まった

「緑パンツのねぇちゃん捕獲隊」は、私が彼女を目撃したバス停を中心に

捜索を始めるが、一向に見つからない。

会いたい時に限って、会いたい人は見つからない。

1時間、2時間ぐらい探しただろうか・・・あえなく捕獲隊は、解散の運びとなってしまった。



それからしばらく経ち、私も再び彼女に会えず終いで高校を卒業した。

やがて大学に進学し、すっかり彼女の存在など記憶から消えていた頃だった。


新しく大学でできた出身地の全く違う友達から、私はある都市伝説の話を聞いた。



緑のパンツのねぇちゃんを見ると、幸せになるらしいで



・・・・・・・・・。

そうなのか?

大槻ケンヂ。

sakaeyusuke2006-04-11

みなさん、大槻ケンヂさんって知ってますよね?


80年代、顔にヒビ割れの入ったメイクで「筋肉少女隊」を結成し、バンドブームを

牽引したミュージシャンであり、現在はロックバンド「特撮」のヴォーカリスト

そして多くの雑誌に連載を抱える売れっ子作家であり、テレビ・ラジオなどで

幅広く活躍するマルチなお人である。

その風貌と作風から、サブカルチャー好き(サブカルの定義は分からんが)な人からの

人気は絶大。バンドブームを知る人ならヒット曲「元祖高木ブー伝説」という曲の

タイトルでピンと来るのではないだろうか?



私とこの人との出会いは、大学生の頃までさかのぼる。

出会いと言っても、こっちが一方的にファンになっただけの話だが。

当時、大阪芸大の文芸学科に通っていた私の周りの友達は、文学青年・少女たちが

わんさかいた。

みな将来は売れっ子小説家・脚本家を夢に抱いて、この大学のこの学科に

入学してきていた。


中学時代からお笑いの魅力にとり付かれていた私は、高校を卒業したらすぐにでも

お笑い関係の仕事に就きたかったが、親の説得もあり大学進学を選んだ。

その説得も、「お父さんは大学でお母さんと出会ったんだ!!」という

今考えれば意味の分からないものだったが。

それまでも文章を書くのは大好きだったが、こち亀を今でも全巻揃えているような

漫画好きな奴だったから、小説なんかは一切読んだことがなかった。


しかしいざ大学に入学してみると、周りは文学青年たちのルツボ。

もちろん「文学史」なんかの授業も内容がチンプンカンプン。

授業後の学食で、友達の「さっきの授業面白かったよなぁ〜」という問いかけにも、

「え、ずっと前の席の女の子のブラのホック見てた」と返し、白目を剥かれていた。


まぁ大学生ってのはとにかく若い。酒なんかがちょっと入ると、仲間内で

現代文学について」なんかのテーマで、度々議論が巻き起こる。

友達が熱を入れて「村上龍、春樹とは!?」や「太宰治の生き方とは!」なんかに

泡を飛ばしてる間も、私は「そうだね」「うんうん」と分かったフリで、往年の

ひょうきん族うなずきトリオと化している他なかった。

そんな私の浅はかな知識にある日、友達の1人が気付いてくれたのだろう。

「これ読みなよ」と差し出してくれたのが、大槻ケンヂ氏のエッセイだった。


大の活字苦手野郎だった私だったが、おそるおそる読みふけるうちに

「お、面白い!!」と、どっぷり大槻氏の書物にハマるようになった。

既にたくさん刊行されている氏の作品を買いまくり、それらの文庫本を

ジーパンの尻ポケットに忍ばせて、コーヒー片手にキャンパスの芝生に転がるのが、

何よりの楽しみになった。

グミ・チョコレート・パイン」「くるぐる使い」「新興宗教オモイデ教

「のほほん予備校」「猫を背負って街に出ろ!」・・・などなど、私はいつの間にか

すっかりオーケン文学作品の虜になってしまった。失礼だが、氏の本業である音楽は

今まで一度も聴いたことがないが。

彼の作品は、そのキャッチーな読みやすさも去ることながら、心がほっこり

するような内容が魅力である。人間の、特に若者のバカさ・哀しさをいい具合に

調理して表現し、笑いを随所に散りばめながら、最後はぎゅっと締める。アハハと笑う

だけのエッセイも魅力だが、長編小説なんかもとっても素敵なのである。

だから今でも、私にとって新刊が発売されるのがとても待ち遠しい作家さん(?)の

一人である。


そんな学生生活を送っていたある日、そのオーケンを薦めてくれた友達から

ビッグニュースが舞い込んできた。

何でもオーケンが当時新刊の「リンダリンダラバーソール」の発売を記念して、

サイン会を大阪は天王寺の書店で行うらしい。

「これは行くっきゃない!」ということで、ミーハー丸出しで昼頃から

その書店で整理券をもらうために並んだ。すると書店の店員から、

「こちら、大槻さんへのファンからのメッセージカードになります。よかったら

 サインをもらった時に、お渡しして下さいね」と、紙切れをもらった。

私は「なるほど、これは何かのアピールチャンスかも」と、そそくさと書き込んだ。


そして予定時刻、人ごみでごった返す書店の特別スペースに設置されたデスクに、

オーケンがはにかみながら登場。

「おおっ!生はでけぇ!」と興奮を抑えながら、長蛇の列に並び、いよいよ自分たちに

順番が回ってきた。事前に買ってあった新刊の「リンダリンダ〜」にサインをしてもらい、

握手をしてもらう。「この人があの小説書いてるのか〜」と何故かこっちが

緊張してしまい、テンションが舞い上がる。そして「あっ、そういえば」と先ほど

書き込んだメッセージカードを、オーケン氏に差し出した。

それに目を落としたオーケン氏、一瞬ギョッとした表情を浮かべながら、

「アハハ・・・」と明らかに苦笑いを浮かべて、遠い目をした。オーケン氏は

「じゃ、また大阪来た時はよろしくね」と言って、もう一度握手してくれた。



後日、オーケン氏が連載を持つ週刊チケットぴあに、その時のサイン会のことが

書かれていた。まぁギャグたっぷりのテイストに書かれていたが、どうやら

「今回のサイン会で色んなメッセージカードがもらったけど、俺は読者に

 なめられてるのかなぁ〜」と少し憤慨されていたのだ。その中に



大阪府 南河内郡20歳・男Aくん

 今度大阪に来ることがあったらコーヒーでもおごりますよ。連絡下さい。

 携帯090−3×××−×××6」
という、私のメッセージが載っていた。あらら・・・



今思えば、何であんなこと書いたんだろう。電話なんか、かかってくるはずもないのに。

若かったから、あんなにおバカだったのかな?

その答えは、オーケン氏の作品を読めば少しだけ分かってくるような気がする。




※この詳細は大槻ケンヂ氏のエッセイ集「神菜、頭をよくしてあげよう」に
 収録されています。よかったら読んでね。

桜とメイド。

しばらく。


先月末の話だけど、26日にライセンスvol.ENJOY!がありました。

久々でしたね、ライセンスのライブ。お客さんも大入りで、大変よかったのでは

ないでしょうか。今月も29日にあります。皆さん友達をお誘い合わせの上、是非。


翌日、サカイストハイキングウォーキングカナリア・LLR・ゆったり感の

ユニットライブ「悪ガキ」がありました。みんな悪ガキでしたねぇ〜。

こちらのライブも第2弾があるかも、とのこと。その時は是非。


そして現在、ライセンス井本さんのライブ「いのもっちゃんと。」の準備中で大忙し。

作ってる段階だけど、こちらもおもろいライブになるでぇ〜。

詳細はライセンスの公式HPにて。チケットが若干余ってるそうなので、

こりゃ行かなきゃ損ソン。




そんな日々の合間を縫って、ぶらり深大寺に桜を見がてら、名物のお蕎麦を食べに

行ってきました。

某先輩作家の鎌倉ほど遠出じゃないが、何か私も「行ったれ〜!」って感じで。

いや〜綺麗。お見事。私も含め、どうして日本人はみんな、桜に魅せられるのだろう。

アイポッドケツメイシの「さくら」を聴きながら桜を見上げ、過去の恋を思い出して

ぐずったりして。そのまま蕎麦をすすって、涙にあいまって塩辛くなったりして。

この国に生まれてよかったなぁ〜って思う時間でしたね。



また後日、打ち合わせ終わりの朝の本社にて。同期の作家プレスリー岡島こと、

岡島くん(同期で親しい間柄なのに、何故か話す時はお互い敬語)と2人で、

急に思い立ち、何と今流行の「メイドカフェ」に行ってきました。

やっぱ流行りもんは作家として押さとかなきゃならんだろうということで。

秋葉原に行き、街を散策。できるだけベタ〜なメイドカフェに行きたいなぁっていう

ことで、朝からグルグル秋葉原中を歩く。平日なのに、いい歳した電車男たちがいっぱい

ウロウロしてました(ま、俺らも変わらんが)。

そして一軒目、とびこみで見つけた店にドキドキしながら入店。

巷で有名な、あの来店時の「お帰りなさいませご主人様〜」を期待してドアを開けると

普通に元気良く「いっらしゃいませ!!」って言われたので、萎え〜。

すぐにドアを閉め、次のお店へ。

そして2軒目。テレビなどで有名なメイドカフェ「@ホーム カフェ」を発見。

これは期待できるだろうとドキドキしながらドアを開けると、想像通りの

「お帰りなさいませご主人様〜!!」が飛び込んできた。

迎えてくれたのも、想像通りのメイドさん。店の作りも独特な感じで、いたるところに

メイドさんの手書きと思われる丸文字の紙が貼り付けてある。写真やグッズの

販売コーナーがあったり、奥にはショーで使われると思われる小さい舞台まである。

ほぉ〜・・・こういうとこか〜!結構明るい感じなんだね。

客もイメージではもっさい男子たちばっかりかと思ったが、女の子同士とか、カップルが

来ている。たぶんみんな、俺ら同様流行もん見たさで来ているのだろう。

しかしイマイチどういうシステムなのか分からずに席に付いたのでドキドキしていたが、

持ってこられたメニューを見てみると、コーヒーなども600円ぐらいでまぁ

普通の喫茶店ぐらい。

ただ「メイドさんとゲームができるコース」が1000円、

メイドさんとチェキが撮れるコース」が500円など、メイドさんとより深く接点を

持つために料金が発生している模様。なるほどな〜。ということで・・・

撮りました。この写真を撮るのに、他の客が見ている前で舞台に上がり、この写真の

女の子に「ニャンってポーズして下さい」って可愛く言われたので、やってみたさ。

ただ何故か勝手に私が「萌え〜〜〜!!」って絶叫している落書きをされたのには

解せなかったが。どうしてだ?やっぱり私がアキバ系に見えたのか!?

店に長時間いてもキョロキョロするだけで、何かこっちが照れてくる感じになったので、

コーヒーを飲むと早々に退散いたしました。

まぁ、いい経験になったかな。でもぶっちゃけたやらしい話、健康な男の子はメイドさん

触りたくなるんじゃないかな〜。要はイメクラの何もできへんとこなだけやし。



その後、私がレンタルビデオ屋の大人のコーナーに走ったことは、言うまでもない。

アメリカ。

sakaeyusuke2006-03-22

WBC、日本世界一おめでとう。

すごいね、やったね。鈴木が頑張ったもんね。

自称優勝候補だと言っていたアメリカは、早々に敗退したもんね。


小麦粉と肉の文化より、米と魚の文化の方が勝ってたんだね。

ヤンキーより、侍の方が勝ってたんだね。

派手なアメ車より、小回りがきく国産車の方が勝ってたんだね。

ニコラス・ケイジより、温水陽一の方が勝ってたんだね。

デカチンより、持久力のあるチンコの方が勝ってたんだね。


でもコーラは好き。

サラバ!!!