ばあちゃん。

sakaeyusuke2006-09-03

先月26日のエンジョイが終わった翌日、3泊4日ほどで故郷淡路島へ。

運転免許の更新が迫っていたからだ。

まぁ免許更新の手続きを終えたら、結婚した旧友の赤ん坊を見に行ったり、

死んだじいちゃんの墓参りに行ったり、妹と2人でカラオケ行ったりと、久々の田舎で

のんびり〜とした時間を過ごして参りました。


毎回実家に「ただいま〜」と着くなり、いつもいの一番に「おかえり!!!」

飛び出してくるのは、何ヶ月か前に喜寿のお祝いで東京に来て、ライセンスのライブに

招待したウチのばあちゃん。どうでもいい話だが、ウチのばあちゃんは喜寿を越えても

とってもパワフルだ。


まずとりあえず、僕に話しかける時に、ビルの本名「ゆうすけ」を絶対に呼ばない。

ばあちゃんの次男、親父の弟で僕のおじさんの名前「こうじ」と、必ず呼ぶ。


ばあちゃん「こうじ、牛乳飲むか!?」
    ビル「いや、俺ゆうすけ・・・」


高齢でごっちゃになっているんだろうが、お構いなし。たまに「さなえ」っていう明らかに

女性の名前で呼ばれる時はびっくりするが・・・。でもあくまでボケているワケではなく、

ばあちゃんにとっては伝わればいいだろうという感覚らしい。


そしてウチのばあちゃんは喜寿を越えても、元気にホンダのスーパーカブを乗りこなす。

自分が小さい時はよく2人乗りをしてもらってたけど、今となっては恐ろしい。

観光地として高速道路が整備され、車の数が増えてきた最近の淡路島でもお構いなし。

父いわく、淡路島で起こる渋滞の原因の70パーセントはウチのばあちゃんらしい。

渋滞の先頭でウチのばあちゃんのカブがノロノロと蛇行運転をしているのだ。

さらに一方通行なんかも関係なし。ある日母は車に乗っている時、高速の乗り口付近で

一通をカブで逆走してきたばあちゃんとすれ違って、白目をむいたらしい。


また、ウチのばあちゃんは僕の仕事を全く理解していない。

僕が帰る度に「いつテレビ出んのけ?」と必ず聞く。

ビル「作家っていうのは、裏方の仕事やねん」と何度も説明するが、

ばあちゃん「さっか・・・ボール蹴るんけ・・・」

と、謎の言葉を残して理解していないことのお茶を濁す


また、ウチのばあちゃんはトイレで絶対に鍵を閉めない。

ばあちゃんいわく、鍵が壊れて出て来れなくなるのが一番恐ろしいとのこと。

毎朝、父が出勤前に大便しようとトイレのドアを開けると、真っ赤な顔で

きばっているばあちゃんと遭遇し、ケンカになるのがウチの日課らしい。

妹がばあちゃんを連れてデパートに行った時は、デパートのトイレでも鍵を

閉めないで用をたしていたので、身内ながら悲鳴を上げたらしい。


その上ウチのばあちゃんは、プロピアの返品経験を持つ。

最近地毛が薄くなってきたからとこっそりお試しのプロピアを注文したばあちゃん。

しかしいざ届いて頭に乗せてみると、明らかに頭に大量のワカメの霊が乗かっているような

異形の人となり、その姿でニッコリ家族の前に現れたのはいいが、あえなく猛反発を合い、

返品したらしい。


さらにウチのばあちゃんは、よく分からないが本人が「気合いの入れどころ」と

思っているイベントには、とんでもない化粧をする。

顔面を雛人形のごとく真っ白にし、真っ赤なルージュをひくのだ。

その姿は紛れもなく、のりお師匠のオバQである。



最後に、ウチのばあちゃんは最高にカッコいい。淡路島という小さなフィールドで

自分の家族を生涯かけて一生懸命愛し、25年前に死んだじいちゃんの思い出を

昨日の事のように語る。自分の好きなことをやるために東京に行っている孫の身を

常に案じ、たまに帰ればいの一番に「おかえり!!!」と飛び出して来る。

いつまでも元気でいて欲しいものである。




※ちなみに写真のばあちゃんは僕のばあちゃんではないです。