牛。

sakaeyusuke2005-04-21

桜もいつの間にか散ってしまい、気がつけば新緑の季節。

明らかに子供の頃より時間の流れが異常に早い。

子供の頃は地元が田舎なのもあって、もっとボ〜ッとゆっくり季節が

流れていた気がするなぁ。

私が育った淡路島は、海沿いの集落は漁業、山側の集落は酪農と農業が

盛んな絵に描いたような過疎化の町で、じいさんばあさんだらけの

のんびり〜としたところだ。私の実家はそんなトトロに出てくるような

ド田舎にあり、一番近いコンビニまで車で15分、私が通っていた高校までは

バスで50分。なのに淡路島のバス代は恐らく日本一高くて、高校までのバス代は

片道860円、3ヶ月定期で10万円。アホか!

そしてそんな田舎の道路の交通標識には、東京のような都会では

見られないものが立っている。

「牛注意!モ〜っとゆっくり走ってね」

腹立つわ〜。こんなギャグセンスが今の自分を育んだのかと思うと、

構成作家として将来不安になるわ。でもこんな感じで、淡路島では車に

乗っていると「散歩中の牛待ち」や、イノシシ、タヌキ、ウサギ、イタチなどとの

遭遇が結構ある。急に飛び出してきた動物のせいの「ビックリ事故」も

たまに起こっている。私の友達なんかはこの前車でタヌキを轢いてしまったらしく、

「あのタヌキは自殺志願だった」とバツの悪さを濁していた。

それに私の近所のおじいさんが何年か前に亡くなったのだが、

死因が何と「クマンバチ」。ハチに刺されて死んだのだ。

さぞ無念な事だったろう。

そういえば私の小学生の時の記憶に、どうしても忘れらないものがある。

そんな田舎では日常大した出来事は起こらないのだが、それは衝撃的なものだった。

ある日友達と一緒に下校中、またおっさんが散歩させている

牛にすれ違った。それはいつもの光景なので気にも留めなかったのだが、

通り過ぎてしばらくすると、牛の普段の「モ〜」って感じではない、

悲鳴に近い「ンモォ〜〜!!!」という鳴き声が聞こえてきたのだ。

何事かと思って振り返ると、何とそのおっさん、牛の肛門に、自分の腕を

二の腕まで突っ込んでるではないか!!
私「おっちゃん、何やってるん!?」
おっさん「あぁ、この牛便秘でなぁ、こうやって肛門に腕突っ込んで、うんこ
     かき出しとるんや。兄ちゃんもやってみるか?」

その衝撃的な光景を見て、小学生だった私は何故か逃げた。

涙をこらえ、何か大切な、甘酸っぱい物が奪われた気がした。

大人って、汚い・・・!だって、うんこ触ってんだもん!

あれからもう十数年経つが、私の体はまだキレイなままだ。

それが大人になるっていう事なら、私はいつまでも子供のままでいいと思っている。


※写真はまたもや全く内容と関係ないけどチームトータルでご一緒させていただいている
 口の臭いおじさん。私とプレスリーは普通にこのおじさんのファンだ。