プカプカ。

sakaeyusuke2005-04-05

ここ最近大した出来事がなかったので、特にこの日記に記すことがない。

でもあんまり更新しないのも嫌なので、穴埋めのためにビルのオススメ第4弾。

映画、漫画、映画と続いて今回は「音楽編」。

でもたぶん今回紹介する曲は、同世代の人で「あれいいよね〜」って

共感してくれる人は、0に近いと思う。


今回のオススメ、それは西岡恭蔵の「プカプカ」って曲である。

この曲、1970年代初頭のフォークソング

もしかしたら、タイトルぐらい聞いた事のある人もいるのではないだろうか。

近年では福山雅治奥田民生大槻ケンヂなんかにカバーされたり、

ライブで唄われたりしている。もしこの曲を聴いた事ある人が「あっ!」って

思うかもしれないので、歌詞を1番だけ書いてみます。

『おれのあん娘は タバコが好きで
 いつもプカ プカ プカ〜

 体に悪いから やめなって言っても
 いつもプカ プカ プカ〜

 遠い空から 降ってくるっていう
 「幸せ」ってやつが
 あたいに分かるまで

 あたいタバコやめないわ
 プカ プカ プカ プカ〜   』

私の担当で勉強させてもらってる、トータルテンボス

参加バンドSBPFとは真逆の方向性で申し訳ないが、この「プカプカ」って曲、

中々の名曲だと思われる。

1960年代末期から70年代にかけて、大阪の天王寺に、「デュラン」という

コーヒーハウスがあった。その店には世に溢れた学生達が集まり、日々社会への

憂いをギターや文学に代えて、表現活動を行っていた。そこで西岡恭蔵大塚まさじ

永井ようのメンバーで結成されたのが「ザ・デュラン」いうフォークバンド。

この「プカプカ」という曲も、その頃生まれた。その後西岡恭蔵

すぐにバンドを脱退するのだが、音楽活動は近年まで続ける。

そして今から数年前、先立った妻の後を追うように亡くなっている。

時代は学生運動が盛んになるより前の頃。どうしてそんな昔の曲を

私が知ってるかと言うと、無論、父の影響である。

父は当時高校生でどっぷりフォーク世代。50になった今でも

仕事から帰って来て、晩酌で酔っ払ってはフォークギターをかき鳴らしている。

嫌がる家族を無理やり集めてはミニコンサートを開いて、下手な歌を熱唱するのである。

私も小さい頃からそのオナニーコンサートの被害を受けており、

母や妹がゲンナリして自分の部屋に帰っても逃げ出せずにいた。

でも父の下手な歌の中で一曲だけ、当時から引っかかるものがあった。

それが「プカプカ」だった。

たぶん当時はその「プカプカ」という言葉の響きに

引っかかっていただけなんだと思うけど、自分も大学生になって

ある日CD屋に寄った時、ふとあの「プカプカ」という言葉を思い出して、

西岡恭蔵のCDを買ってみた。

そして聴いてみると・・・う〜ん、中々いい歌だ・・・。

2番以降の歌詞も見たら分かるけど、自分の好きな女の人は刹那的に生きる、

自堕落な女。だけど二人は好き同士、深いところでつながっている。

曲も至ってシンプル、「俺らどうしようもねぇけど、これからも一緒だよ〜」って

感じが、何とも心地よいのだ。

ただ前に友達とカラオケに行った時にこの歌唄ったけど、

全員「何コレ?」って感じでドン引きされたので、とっても悲しかった。

そりゃそうか。

この日記を読んでもし興味を持った奇跡の人、よかったら聴いてみて下さい。

ちなみに父が唄っていた「プカプカ」の音程は、実際の歌とは

大きく違っていた事もここに記しておきます。