地震。

sakaeyusuke2005-03-21

20日の午前11時頃、九州北部で震度6地震があった。

打ち合わせ終わりでちょうどその時間に帰宅した私は、そのニュースを

テレビで見て眠気眼の目が覚めた。すぐにバイト先の、福岡出身の先輩に電話する。

やはり先輩は仕事で外に出ていたらしく、そのニュースを知ってすぐに

実家の安否を確認したようだ。

地震はいつでも突然襲ってくる。

「空の雲の形がおかしい」や「ウナギが騒いでた」などの前兆があると言うが、

そんなもの全て後付けだ。だいたい日々の暮らしを頑張ってる人は、

雲を見上げたりウナギを気にしたりしない。自分の目の前にある物事に精一杯なのだ。


どこかで地震があったと聞くと、やっぱり私は瞬時に10年前の事を思い出す。

私が出身の淡路島が震源地の、「阪神淡路大震災」だ。あの震災を引き起こした

「野島断層」の、野島地区に私の実家はある。

当時中1だったが、そりゃもう〜大変だった!二度とあんな体験したくない。


あの震災の経験を得て今の生活に生かされてるもの・・・

それは「人の優しさに感謝すること」、

また「人生いつ何が起こるか分からないという心構え」、

そして「震災あるある」ぐらいのもんだろう。

だけど「震災あるある」はお笑いの仕事に携わる上で自分の唯一の武器だが、

不謹慎過ぎる上ターゲットが狭すぎて一生披露する事はない。

しかしトラウマってのは実際あるもんで、震災から10年経った今も、

私は少しの揺れに非常に敏感である。私が今住んでるアパートは道路に面して立っていて、

トラックなどが通るだけで軽〜い振動がするんだが、やっぱりその揺れでビクッ!と

する事がある。

たぶん人が「生きている」ことなんて、たまたまなんだと思う。

一億匹の精子の中から自分の精子が受精したのもたまたま。

地震が起きて自分が死ななかったのもたまたま。もしかしたら明日にだって、

自分が道を歩いていて車が突っ込んで来るかもしれない。

それが起こらないのもたまたま。毎日がしんどいと思っている人がいれば、

普段は気付かないそのたまたまに、ふっとした時に「ラッキー」と思うだけで、

ちょっとは救われるんじゃないだろうか。

今はあと100年は、東京で「救命病棟24時」みたいな地震

起こらないことを願うばかりである。


※写真は淡路島と本州を結ぶ明石海峡大橋